朱の日記

気ままに。のんびりと。がらくたをつぶやく。

隣りにいるだけ

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先月の事を今更書くのも何なのだが、

ようやく言葉にできる。

気がする。

 

 

先月末、彼に会った。

仕事が終わって駅まで彼を迎えに行った。

泣きそうだった。

2ヶ月ぶりに会えるのが楽しみで

嬉しすぎて泣きそうになった。

 

会った時は普通に話をした。

涙がこぼれないように平静を装う。

後で聞いたら気づかれてなかった。

 

この日は一緒に宿に泊まった。

一緒の時間を過ごせた。

ゆっくりお酒を飲んで、

彼がエッシャー展へ行ったので

その図録とお土産のだまし絵で遊んだ。

 

 

 

普段会えない分電話をする。

電話をするときも無言の時間は多い。

一緒に居るときはますます多い。

でも、隣にいるだけで心地が良い。

 

普段会えない分触れ合った。

お互いのぬくもりを感じた。

手を握ってもらうという幸せは

隣りにいるからこその幸せ。

 

眠たくなるまでお話をして

眠たくなるまで手を握った

 

 

次の日は観光をした。

彼の研究の為に。

しかし、二人で出かけるだけで充分だった。

二人で食事をするだけで充分だった。

二人で同じ空間にいるだけで充分だった。

他に何もいらない。

隣りにいるだけでそれでよかった。

 

帰り際

彼にキスをもらった。

他の目を気にしながら、こっそりと。

恥ずかしくなった。

でも、幸せだった。

 

恋は盲目と言うけれど

今はそれでもいいですか?

後で冷静になると恥ずかしくなる。

何をやっているのかと言いたくなる。

しかし、あの時を大切にできたと思う。

 

見送られると、悲しくなる

と言われて、彼を駅に下ろして

サヨナラを言った。

私はそのまま家へ帰った。

 

 

また会えない日々が始まる。

次会える日まで

言葉を交わす。

 

隣りにいるだけの時間を愛おしく思いながら。