朱の日記

気ままに。のんびりと。がらくたをつぶやく。

豆塚エリ「いつだって溺れるのは

豆塚エリ先生の『いつだって溺れるのは』読了。

(以降、私個人の日記みたいなのと感想です)

 

本の感想文を書こうという気分になったのは、作品を読んだあとに豆塚先生ご本人にお会いしたうえにうまく感想が言えなかったから。

本は好きだけど、感想とか言うのが苦手で言葉にするのが難しい。

と思って避けてきた仇だなと感じている。

 

別府にある「ティールームコージーコーナー」に始めて行ったのは去年の6月頃。雨の日。
お散歩してて見つけたお店に行ってみたくて、友達を誘って行ったのが始まり。
そこで出逢ったこんぺき書房。
豆塚先生の短編小説集を手にとって読んだ。

『星の瞳の君、つめたい朝焼け』
表紙が深い青色。その日が雨だったこともありとても印象に残っている。
「あっ…好きだな」がはじめの感想。
本を読むのは好きなのに言葉を知らないから、覚えないから何にも表現できなかった。
でも、そう思った。

 

深い青。

作品全体がそんな感じ。

水の中に入っている感じがした。

 

好きだな…

(言葉にするのは難しい)

 

それから半年。
それまで行きたかったけれどどうしても足が動かず、それだけの時間が経ってしまいました。
で、今月頭。

 

ジンジャーチャイとショートブレッド - 朱の日記

 

こっちにも書いているけど、卒論に身が入らなくなったから、いつもの散歩に出かけた。

夕方というかもう暗くなっている時間。

コージーコーナーさんの前で足が止まった。

小さな扉、オレンジ色の光が漏れる。

入ろう。

その日は思った。

ただの気分転換。

 

マスターさんは前回伺ったことを覚えててくださった。

嬉しかった。

 

甘いお菓子と甘いくて温かいジンジャーチャイを頂いた。

そのときに読んだのが「いつだって溺れるのは」

 

はじめの感想は、

「飲むもの間違えた…」

頂いたお菓子とチャイが美味しくなかったのではない。

むしろ、卒論で疲れた頭にはとても良かった。

美味しかった…

ただ、違うと思った。

作品にこれは合わない。

もっとスッキリしたのがいいような気がした。

 

それから、引き込まれていった。

私がよく読むのはファンタジーとか、ちょっと現実離れしてたり、ミステリーだったり。

普段読む作品とは違う。

読めるかなと思ったが、好きだな…

ホント、こんな感想しか書けない…

その日は途中まででやめた。

卒論が終わってからもう一回読もうと思った。

あとは、また来る口実。

 

 

それからの今日だ。(前置き長い)

 

続きが気になって、卒論提出したら行こうと思って、土曜に卒論提出したが、土日の夜はアルバイト。

行くなら今日だと思って行った。

 

一応、アッサムティーを頂いた。

ストレートで。

前回「違う」と思ったことを学習して。


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いざ…

(感想までがホントに長い…)

 

 

本のいいところは、自分の感じたことのない世界を感じられる事。

知らない世界を知ることができること。

それを如実に感じた。

 

マスターさんと話をした時「嫌いじゃない」と言葉が出た。

言葉にするのが難しかった。

「好き」と言う一言にまとめてしまうのは何だか違う気がしたから。

そんな深さを感じた。

 

マスターさんとお話してて、出だしの蛾。

そう、この入りが好きだったのだ。

そして、色で言うとグレー。

曇りの日の薄暗い感じ。

これが私を惹きつけたと思う。

それから彼女の色が付いたり消えたり。

最後は、光を感じた。

この、文字から生まれる色を辿る感じがとても「好き」だ。面白かった。

 

初めて読んだ短編小説もそんな感じがした。

本の表紙のイメージが焼き付いているからかもしれないが、豆塚先生の作品は青い気がしてならない。

でも、その青が色々と変わる。

頭の中で、「青色ってこんなにあるんだ…」と思うほど。

 

豆塚先生が22歳のときに書かれた作品。

今の自分と同じ歳。

私は、言葉にするのが苦手だ。

だから、私の表現方法は写真だと思っている。

いつか、この作品に合うような写真を撮ってみたい。

「私は豆塚先生の作品を読んで、こんな気分になりました」

と、写真を送ってみたい。

いつか、この作品がもう一度世に出るとき、そういうことをしたいと思った。 

 

別府にいるのもあと2ヶ月。

全部とは言えないが、御本を手に就職先の長崎に行きたい。

そして、陰ながらファンでいよう。

 

(一個人の感想です。言葉足らずもありますが、一生懸命考えて感じたことを書きました。いろいろな意見を持たれるかもしれませんが、どうか心に留めていただけると幸いです。ですが、同じ気分になった方などは返信ができるか分かりませんが、コメントいただけますと嬉しいです)